連載(2) 苦悩する体軸法~森田敦史~

体軸法を名乗った理由・・・

13歳の頃に難病にかかってから、色々な治療法や健康法・思想・哲学に触れてきた。

結局、役に立った考え方と言えば「伊達政宗」の生き方くらいのもので(爆)、10年以上の自問自答のなかで完治させた。

完治後は、自分の身体に起こった事を、誰かに説明して欲しかったのか?色々とまた勉強し始めた。

勉強の際には、一つのルールを作った。それは、スピリチュアルに逃げないということ。その理由はご想像にお任せするとして・・・。

しかし、自分が感覚的に納得できる考え方はなかった。素晴らしいんだけど尊敬できるんだけど、でもそれじゃあ自分の身体に起きた事を説明できない・・・あとちょっと・・・う~ん・・・近そうで届かない世界・・・

こんな感じの日々が続いたある時。

「もうやめた」

つまり、自分の感覚を人の理屈で説明してもらおうと思うこと自体をやめた。

自分で説明すればいいや。というよりも自分の身体に起きたことは自分以外に説明できないと思うようになった。

自分の感覚だけを頼りに、その感覚を基に一つの仮説を作って、その仮説を基に患者さんを診始めた。この時点では、この考えを公開することなど全く思っていなかった。

驚くべきことに、身体観察力が飛躍的に上がった。さらに人間観察力が飛躍的に上がった。予想以上だったのが、なぜか人が抱える感情の闇までも何となくわかるようになってきた。

これは全て対象の「動き」から読み取れるもので、スピリチュアルやリーディング的な見方ではない。

その人の人生の何が不健康にさせているのか?そんな事も・・・

この頃から、身体は人生そのものだという確信を持ち始めた。

そんな検証を数年続けて、一つの考え方・確信を持ち始めた。その確信を始めて伝えたのが愛子先生だ。

それまで、私と愛子先生は、お互いの治療については一切干渉しあわない関係。治療の話になるとピリピリした雰囲気になっていたように思う。

そんな愛子先生が、私の考えを素直に認め、そして実践し始めた。本格的に取り入れるようになったのは、この2年くらい。

これは嬉しかった。というのも愛子先生は、10代から天才と言われる先生に師事してきた経験があるから・・・それだけに見る目は異常なまでに厳しい

そんな彼女に認められるということは、大きな自信になった。

愛子先生も患者さん達一人ひとりを深く読めるようになり、結果も大きく変わってきた。ヨガにも取り入れ、非常に結果を出している。これは今ヨガに治療に頑張っている方達がよくわかっていると思う。

こんな感じで、体軸法は作ったというよりも作らされたもの。と言った方が的確だと思う。いつも言うのは「仕方がなく作った」ということ。

今は、その体軸法を生徒さんや患者さんと共有できることが素直に嬉しい。

嬉しい事はたくさん経験したい、単純にその事が活動の原動力になる。

どこまで広がるだろうか?

そんな事はわかるはずもないので、日々1歩ずつ精進するのみ。

情報提供:渋谷鍼灸理学治療室 体軸法 渋谷 森田敦史