誰も教えてくれない世界

誰も、何も教えてくれないのが治療の世界だと思っていました。つい最近まで・・・

最初に勤めた治療院では、院長先生に教えてもらえる事などなく、兄弟子を捕まえてはしぶしぶされながら技を盗んだ記憶。

2番目に勤めて、副院長をやっていた治療院でも、見せてはくれるものの、手取り足取りなどありえない世界、やはり目を皿のようにして技術を盗んだ記憶。

アシスタントとして約1年、師事した先生は、教えてくれない、見せてもくれないという環境。自分の感覚を研ぎ澄まして空間的な変化を掴み取りながら、
“場”の作り方を盗んだ記憶。

こういう体験しか積んでいないと、これが当たり前だと思ってしまいます。きっと師匠もそのように育ったんではないかと・・・
そういう貪欲に技を盗んできた先生は私にとっては魅力的に感じます。

最近は、治療家の数が増えている中で、貧弱な治療家も増えたような気がします。

森田愛子