自分で考える力

いきなりですが

あるところに2つのつぶれそうな会社がありました。

その2つの会社は、それぞれ違う経営改善の専門家に会社の建て直しを依頼しました。

一つの会社に入った専門家は、強いリーダーシップと高い実行能力で、的確な指示をだし、社員を手足のように動かし、そして会社を建て直しました。

もう一つの会社に入った専門家は、まず社員に問い、なぜつぶれそうになったのかを考えてもらい、そこから問題点を出させ、そして自ら発する行動を促し、会社を建て直しました。

好みの問題かもしれませんが、私は後者に価値を感じます。

患者さんにも問います、なぜ不調になったのか?何か思い当たることはないのか?何が問題なのか?そして、健康になるには何が大切なのか?

指示を待つばかりの人、自分自身の問題と真摯に向き合おうとしない人はいつかまた同じ過ちを繰り返します。

でも、時間は多少かかっても、自分で考え、自分で行動し、チャレンジし、時には失敗しながらも、前に進んでいる人の方が結果的に大きな成果を得ると信じています。

だから患者さんとの問答や身体の動きを通したやり取りを大切にしています。その中から考えるきっかけ・気付くきっかけが生まれます。

私にとっての治療とはそんなイメージです。

施術だけなら10分で終わります。でもそうはしません、〝育てなおし”ですから。

いつも言うように、治療は施術だけではなく、治療は感覚・感性の強化訓練です。

注)施術をおろそかにしていいと言っているわけではありません。