決めちゃっている・・・

 難病治療に取り組んでいるとしばしばあることなのですが、治る治らないを別にして、自分の結論をすでに決めてしまっている患者さんがおられるということです。

 難病でも克服可能な病気もあります、本人も克服したいと言います。

 その一方で、何気ない言葉に耳を澄ますと、すでに治らない・回復しないという決定をくだしているというケースがしばしばあります。

 もう無意識的にそういった発想が染み付いていることが推測されます。これは重大な事であり、脳までが治らない発想・思考になってしまっているということです。

 難病治療の場合、まずは発想・思考から切り替える必要が、特に克服を目指す場合においては絶対条件となります。

 こういった場合は、まずはその決めてしまっている思考自体をどうにかしないとなりません。

 本当に治りたいのか?治った姿を明確にイメージできるのか?そのために努力できるのか?

 そういった事を再確認しながら、その患者さんが本当に望んでいることを確認していきます。

 その作業をすると、予想外ですが「治す」という選択肢を取れない患者さんが存在することがわかります。

 おそらく、西洋医学では無理・治癒・回復困難と言われている事が完全に脳にインプットされていることが大きな要因に挙げられ、なかなかそのインプットを解除できないことが考えられます。

 また、東洋医学等は非科学的、克服した人は少人数、人間は多数派に寄りやすい傾向があるためとも考えられます。

 しかしながら、人間の体の構造や機能を冷静に考えれば、治癒・回復困難であることが必ずしも確定的な事実でないことは明らかです。

 その部分に目を向け、向き合うことができるかが、難病を克服ためには必要であると考えております。

 ちなみに今お話した内容は、難病のなかでも一部を指しております。全ての難病が上記のケースに該当することはありませんが、基本的には上記理由において治癒は難しくても回復・維持の方向に向かい何らかの効果があることは臨床上において証明されております。

 医学とは、西洋医学のことだけを指すわけではありません、東洋医学も自然医学も含めて「医学」が成り立っております。

 西洋医学では克服不可能なケースでも東洋医学や自然医学の分野で、有効なデータがあることはすでに明らかになっております。

 私個人としては、克服可能な、もしくは克服例がある病気として関節リウマチ・クローン病・潰瘍性大腸炎・腫瘍・ガン等が代表的に挙げられます。

 完治は困難でも、明らかに回復効果がみられるものに慢性化した片麻痺・パーキンソン病等が代表的に挙げられます。

 但し、私個人としては本人が望む以上のものは得られないと考えております、西洋医学が悪いとか東洋医学がよいとか、そういった単純な話ではなく、あなたの目標にとって何が役に立つか?何が必要か?というところが重要であると考えております。

 正しい、正しくないというよりも、必要かそうでないか?というところです。

 情報提供:渋谷鍼灸理学治療室 体軸法 渋谷