悲しいね

 こんばんは、代表の森田です。

 先日、どこぞやの市長がとんでもない発言をしたことはご存知でしょうか?

 以下は抜粋ですが・・・

 「高度医療のおかげで以前は自然に淘汰された機能障害を持ったのを生き残らせている。結果 擁護施設に行く子供が増えてしまった」

 この発言に対しては、かなりの批判や猛抗議があったようです。その市長は発言撤回はせずに、何も間違っていないと主張しているようです。以下です・・・

 「何十年間、本人も家族も苦しみながら(高度医療で)生かすことが人道的なのだろうか?」
  「(障害者の問題は)事実は事実として確認しなければならない。議論するときにはタブー視してはいけない」

 以上になります。

 怒りというよりは悲しいですね。大の大人がこの程度の表現力しか持たないことにショックを禁じえません。

 何十年、本人も家族も苦しみながら←そもそも苦しみのない人生を送る人間等存在しません。そして何より、それを苦しみと感じるかどうかは、市長さんが決めることではなく、本人と家族が決めることです。

 事実は事実として・・・タブー視してはいけない←それでは、自立支援法がどれだけ本人と家族の多くを苦しめているのかという事実は?どれだけ障害者が住みにくい社会になっているのかという事実は?それではどのようにすれば障害者が少しでも住みやすい社会を作れるのか?政治家ならば、この点でリアルに議論を深めてもらいたいものです。

 苦しみの原因の一つが政治にあることを理解しているのだろうか?

 確かに、延命と尊厳の問題は深く、市長の言いたいことは何となくわかります。

 しかし、議論がタブーであるとか、そういった問題ではなく、これはそれ以下の問題で、本当に解決志向で訴えるとき、もっと違った言い方があるのではないか?と思っています。

 私は、とある医師からの紹介で小児脳性麻痺の患者さんを結構な数診ています。また、私が診ている患者さんの7~8割が障害者です。

 私はその肢体不自由という特性を持った方達から、治療を通して金額には表せないくらい様々な学びを受けています。

 生きる勇気・誇り・喜び、彼らは私にそんな無形の財産を与えてくれます。

 最も大切なところも、教えてくれています・・・

 はぁ~・・・こんなニュースを知ると、どっと疲れますね~。

 情報提供:渋谷鍼灸理学治療室 体軸法 渋谷 森田敦史