軸は作るものではなく、現れるもの

私はよく「中心軸」を作る、という言葉を使ってきました

わかりやすく伝える為に、あえて使っていた言葉なのですが本来の意味で言うと少々表現方法が変わります。

それは「中心軸は、作るというよりも、現れるもの」、「中心軸は現れるもの」ということです

「作る」という言葉を使うと、どうも人為的に作るかのような印象を与えがちですが、正確に言うとヨガや治療を通して「作って」いるのではなく、結果的に「現れる」という表現の方が望ましいです

人間は、日々の生活のなかで、力んだ状態での動きの癖を積み重ねてしまい、その結果、中心軸というもの、定まるところ、どっしりするところを感覚的にすっかり忘れてしまっているのです

それがヨガや治療によって、すっかり忘れてしまっている中心という最も安定する位置感覚を取り戻すことが中心軸が現れる、ということになります

代表的に言えば「中心軸が顕在化する」ということになります。

新たに作るというよりも、元々ある忘れてしまっている中心軸という感覚を思い出す、ということです

作るんじゃなく、元々あるものですね。人間の身体って必要なものは既に身体に備わっているんです、すごいことです

中心軸を思い出す作業自体を、「作る」と言えば、中心軸を作るという言葉は間違いではありません。作るという表現が、人間が身体を支配しているような感覚がどうも気になっていたので・・・

やはりその意図を正確にお伝えするためには、作るではなく、中心軸が現れるという方がいいと思います

ということでもう1回・・・

「中心軸は作るのではなく、現れるもの」

情報提供:渋谷鍼灸理学治療室 体軸法 渋谷 森田愛子