シンプル化推進運動

 シンプルにするといい。

 物事はごちゃごちゃに混ぜて思考すると複雑になり、一つひとつ分けてシンプル化するとシンプルになる。

 痛みに対してのアプローチもそう。

 自分自身で痛みや不調から離脱しようとするとき、このシンプル化作業が必須となる。まずは痛みという存在をどう捉えるのか?

 慢性的に感じている痛みのほとんどは、複雑化している痛み。

 つまり、物理的な痛みと心的な痛みが入り乱れている。

 慢性的になればなるほどに、心的割合が高くなってくる。

 この物理的な痛みは本来の痛み、心的な痛みは物理的な痛みに上乗せされる痛み。慢性化してくると物理的な痛みが解決されても、心的な痛みだけが残る場合が多い。

 面白い事実として、人間はこの物理的な痛み・心的な痛みのメカニズムを知るだけで痛みが確実に楽になるということ。

 ごちゃごちゃしている脳をまずは整理整頓する、シンプル化するだけで痛みは楽になる。

 そして心的な痛みには、必ず理由がある。つまり、痛くなくてはならない理由が存在する。これは、その人の精神生活のどこかにある、自分と向き合うというのはその理由と向き合うということかもしれない。

 情報提供:体軸法 渋谷鍼灸理学治療室 森田敦史