頚の解放プログラムの目的は、大きく言って3つあります。
- 頚の可動を正常化する。(動かし方)
- 頚に関わる部分の緊張を解除する。
- 呼吸に干渉されない肩周りをつくる。
2は当たり前、3はいつも書いていますので、今日は1について少し説明します。
頚の動き、
下向く(前屈)、上向く(後屈)、傾ける(側屈)、横向く(回旋)。
それぞれの動きにはおおまかにみてどこが絡んでいるのか?
頚は頚だけで動いているのではありません、他の部分との連動によって滑らかな頚の動きが出来ます。
前屈・後屈・側屈は、胸椎という背骨が深く関係し、回旋は上肢(腕)が深く関係していると考えます。
頚の解放の1番から4番は、頚の動きだけを修正しているというよりも、胸椎や上肢等も含めた動きの連動系を修正・再教育しています。
頚の解放クラスでお伝えしているように、それぞれの動きにはコツがあります。
間違えやすいイメージは、
- 前屈=下を向く。
- 後屈=上向く、頭を倒す。
- 側屈=傾ける。頭を横に倒す。
- 回旋=頚を捻じる、横向く。
こういうイメージから発する動きは、頚にフォーカスし過ぎてしまい、連動系を障害する原因になることが多々あります。また、頚の動きは体勢を崩さない状態で動く事も重要なポイントです。
- 前屈:頭をぶら下げる。
- 後屈:アゴを天井に突き出す。
- 側屈:風車のように回転させる。
- 回旋:ギョッとして横を見る。
当然、頚の解放には他にも色々とポイントがありますので、こうしたイメージだけでは不十分ですが、まずは初期修正としてはこういったイメージ変革から入ります。
動きは、動かす部分のみにフォーカスするというよりも、ある事をしたら結果的に動かしたい部分がそうなってしまったという状況を演出する方が自然に動けてしまいます。動かそうとすればするほど動かさない力も働くということで。
頚だけではありません、動かそうではなく動いてしまう状況をいかに作れるかです。
骨盤強化(腹部修正)プログラムもそうです。
どうしたら、そうなる状況を作れるのか?
腹部のコアを意識しなくても、自然にそうなってしまう状況を作ることが重要です。
それが連動系や身体のシステムを使うということです。
次回は、骨盤強化(腹部修正)について予定しています。
森田愛子