実績・数字というトリックの時代

 今の時代は、実績・数字のトリックの時代です。

 実績や客観的とされている数字は、何かの正当性や効果を証明するための要素となっています。

 各分野において、実績や数字を取り上げて、信頼できるという事をアピールしています。

 ところがこの実績や数字の取扱い方は非常に稚拙です。

 例えば、健康食品で●●という成分が●●mg含有、●●の1000倍、というような表記、これには嘘はないでしょうが、これはトリックなのです。

 というのも、その健康食品に●●という成分が●●mgあるだけの話で、それが全部吸収されるとは限らないのです。

 1000倍でも2000倍でも、それが吸収されなければ何ら意味がありません。

 ところが買う側としては、1000倍、という言葉をきくと何だか効きそうな印象を受けて、購入する判断材料になってしまうのです。

 また例えば、●●研究所公認。という文言。日本では●●研究所は別に何か手続きしなければ作れないものではなく、名乗れば誰でも明日から名乗れるのです。

 ●●という会社が、●●研究所を作って、●●という商品を●●研究所推薦・認定・公認などの文句で宣伝しているものです。

 これは明らかに自作自演ですね。ここまであからさまなものはなかなか少ないのですが、売る側として色々なトリックを使って、その信頼性を宣伝しています。

 これが実績や数字の稚拙な使い方です。毎日のようにメディアで見られますね。

 今は勢いだけでそれをやっている感がありますが、おそらく7~8年くらいすると比較的成熟した実績や数字の使い方が少しずつ浸透すると思います。

 ただ現在は非常に稚拙なものですので、何かを判断される場合は、そういったところをよくよく考えてみる必要性があります。

 繰り返しになりますが、今はトリックの時代ですね。

 情報提供:渋谷鍼灸理学治療室 体軸法 渋谷