不調の原因。
不調が起きている部分を「発現点」
その不調を引き起こしている「原因点」。
さらにその不調を引き起こしている原因の原因を「起因点」。
発現点=原因点ではありません。つまり、痛いところの直接刺激は原因に対しての治療とは言えないことが多いですね。
原因点は、発現点とは違うところにあることが実に多いです。
もっとも深いのが、起因点。
なぜ不調の原因をつくるようにしてしまうのか?というところです。
私はそれを「動きの癖」と捉えています。
心ー動ー身という言葉で説明していますが、心の在り様は、動きを通して、身に表現されるということです。
身の特性は、動きの方向性に影響を与え、その動きは心の在り様にも影響すると考えています。
起因点とは、心ー動ー身の、心・動の部分が大きいです。
体軸法では、その心・動の部分に人間が持つ普遍的な課題を見出し、動きを通してその修正をします。
これを入れるから「身体を育てなおす」という事が実現します。
動きを分析する時、その分析する対象は様々。
- 動きから発する音:ドアを開ける音、締める音など。
- 物の扱い方:カバンの持ち方・置き方、字の書き方、ペンの持ち方。
- 注意の所在:どこに注意が固着しているか。
- 呼吸:呼吸の仕方。考えている時の呼吸や無意識の時の呼吸。
- 話し方:話す時の身体の微細な動き。
- 所作:座り方・立ち方など。
などなど挙げればキリがありませんが、そういうところを瞬間で観ます。
そういうところの何が出来ていないと、何の問題があるのか?というところは全て根拠はあります。ちなみに塾ではそんなところを繰り返し学習しています。手前味噌ですがとっても面白い勉強です。
そういった情報をキャッチしたうえで、初めて実際に「動き」でチェックします。
動いてもらってチェックするのは、あくまで確認作業のようなもので、大体はパッと瞬間で把握したところで大方の問題は把握します。
「動き」もチェック対象となるいくつかの動きがあり、その動きが出来ていないと何の問題があるのか?といところがはっきりしてきます。
課題を共有しながらも、その問題点を修正していくという作業をします。こういう作業を治療に入れる、というよりもこういう作業を主体に治療すると、ただ施術する治療よりも変化の質が違います。
治療に来ている方はよくわかる説明だと思いますが、こうやって文字にしようとするとなかなか難しいです。
もっとわかりやすくするために励みます。
次回は、以前にも書きましたが、もう1回「普遍的な課題」について更新します。
森田愛子