セルフケアは、治療技術よりも簡単。
たまにこんな事を言う同業者を見かけますが、ありえない話です。
自分の培った技術を、自分と同じように出来るように人に教えるのが難しいように、セルフケアの一番難しいところは、それをやるのは自分ではないというところです。
治療技術は、治療師の技量で決まると言ってもいいのですが、セルフケアの実践は、それをやるのは治療師ではなく患者さんです。
ここの難しさは本気でセルフケアを伝えようとした人間にしかわかりません。
たま~に治療の片手間でストレッチ教室などを開くレベルで語れる話ではないです。
ほんのわずかな角度や抑えるべきポイントが少しずれてしまうと全く違う作用になります。だから、誘導の仕方・注意の仕方・触れ方・声のかけ方・段階など試行錯誤を重ねて、ようやく少しずつ伝わるものになります。
私もヨガや動きを教える前の治療師だったときには、セルフケアは治療より簡単だとイメージしていました。でも、いざやってみると大間違い、治療とは全く違う次元の技能が必要だと感じるようになりました。治療技術とセルフケアは同じくらいの労力を使って勉強・研究が必要、だからダブルワーク(治療とヨガ)は大変なんです(苦笑)
そして、治療技術もセルフケアも体捌きです。体捌きである以上は、練習の積み重ねでしか修得できません。
そういう理由もあって単発の体操教室などはしません。ヨガにせよ、頚の解放や骨盤強化、ウォーキングでも、定期スケジュールを作っています。修得・体得して一生の宝物にしてほしいからです。
そんな想いでダブルワークしていますが、おかげさまで治療とヨガ・動法は、私にとっては最高のタッグです。
結果として、ヨガや動きを教える眼が治療に活きて、治療で観る眼がヨガや動きのクラスで活きて、相互に好循環をつくれています。
さて、明日も朝からヨガ&治療気合入れます!
森田愛子