セミナー報告

先日、17日にヨガ特別クラスとセントラルウォーキングセミナーを開催しました。

総勢22名の方が参加されました。しっかりと修得してもらいたいので程良い人数です。

午前のヨガ特別クラスのテーマは、“呼吸”でした。今日は呼吸について少しお話しますね!

極めて説明するのが難しい“呼吸”ですが、以前にも呼吸と呼吸法の違い、また呼吸の有り様と呼吸力の違いはブログで述べています。

私達が重視しているのは普段の有り様である呼吸です。

健康に直結するのは、呼吸力や肺活量などではなく、呼吸状態だと考えています。いくら息をいっぱい吸えても、吐けても、実は痛めない身体作りとはあまり関係がないということです。

問題は、普段の呼吸の有り様、動いた時の呼吸の有り様、何気ない時の呼吸の有り様、そんなところが痛めない身体作りとの関係は深いです。

但し、この呼吸の有り様は身体表面から読み取りにくく、また説明もしにくいものですので表現方法に苦慮するところです。

今回は、“落ちる呼吸”と“落ちない呼吸”という表現でお伝えしました。実際に落ちた呼吸と落ちていない呼吸を体感してもらい、落ちない呼吸で動くというところを実践しました。

落ちる呼吸とは、体勢が不安定になる呼吸状態と言うこともできます。落ちる呼吸状態にある方の多くは、動きの際に“いきむ”という現象が起きやすくなります。この“いきむ”ときに頚や腹に緊張が入りやすくなります。この動きの積み重ねこそが慢性的な緊張体質を作っていきます。

いきむ動きの積み重ねによって体勢が崩壊すると、いつも微妙にいきんでいる状態が生まれます。これを年単位で積み重ねてしまうと様々な弊害が起きてきます。

  • 肩コリや腰痛などあちこちに不調(不快症状)が起きやすくなる。
  • 疲れがとれにくくなる。
  • 女性の場合は、冷え性・生理不順・不妊・女性疾患などの遠因になる。

つまり、頚や腹を中心とした緊張体質は、通らない・巡らない体質でもあり、ということは全身循環も低下させます。人間としての自然治癒力が低下し、放っておいても治らないということになってしまうということです。

そういう動きを積み重ねてしまうのは、精神的ストレスや過去の何らかの体験からくる防御姿勢の継続ということもありますし、また単純にそういう動きを修得してしまったということもありますが、多くは複合的です

いかにして、この呼吸状態を落ちない呼吸で動きをコントロールできるか?という課題のもと、特別クラスを実施しました。

呼吸状態という地味な内容になってしまいますが、極めて重要なところでしたので参加者と共有できた意味は大きいと実感しています。

森田愛子