森田敦史です。
ペースは人それぞれです。
早く健康になりたい。
先を越して結果を出している人やそういった類の話を聞くと、ついつい焦ってしまうのが人というもの。
そして、わかっちゃいるけど何で同じ失敗をするのだろうか・・・
しかし、そこに健康になりたいという目的と真摯な実践があれば、そういった場合での同じ失敗は内容は同じでも次元は同じではありません。それはあの時の失敗と今回の失敗の時の背景を客観的に観察すれば一目瞭然です。
今日も治療で患者さんと話しましたが、人はトライ&エラーの繰り返しで、その繰り返しの中で学びがあり、気付きがあり、その積み重ねでより強く、より太い心身が出来上がってくると考えます。
人は失敗すると今までやってきた事が何だったとつい思ってしまいますが、失敗のない人間などいないように、身体作りにおいても失敗のない身体作りはありえません。失敗は伸びしろだという考え方も大切です。
人は、こと健康に関しては失敗を恐れますが、中長期的の根本的な身体作りにおいての失敗は、成功のエキスとなります。後で考えた時に、その失敗があってこそ今があると思うためには、今の失敗は未来からみれば必要な事であったと言えるように、引き続き淡々と続けていく必要性があります。
失敗を恐れるのではなく、失敗を望むのでもなく、成功すれば素直に喜び、失敗すればそこから何を得たのか?を検証すればいい。
そういえば、腫瘍による脊髄圧迫で両脚が完全麻痺してしまった患者さん、6回も外科的手術を重ねてもうこれ以上手術は出来ないという状況下で09年から治療を始めました。3年間トライ&エラーを積み重ね、遂に歩行器付きですが、自力で歩けるようになってきています。3年間、鍼灸治療と厳格な食事療法、リハビリを地道に続けてきた成果であって奇跡ではありません。
その患者さんに「どうしてここまで続けてこれたの?」と率直な質問をしました。返ってきた答えが以下。自由に使ってよいという許可もいただいておりますので紹介します。
「焦らず、怒らず、諦めず、腹八分目で欲張らず」
この言葉を常に心にとめておいたようです。
逆に言えば、人は
・焦ってしまう生き物。
・怒ってしまう生き物。
・諦めてしまいがちな生き物。
・欲張ってしまう生き物。
ということかもしれませんね。私も全て当てはまります(苦笑)。
それを認めた上で、どうするのか?
それは個々人が考え、選択していく事なのでしょう。
それこそ「焦らず、怒らず、諦めず、腹八分目で欲張らず」ということで。